かぼちゃの里から ~風雲かぼちゃの馬車~

「かぼちゃの里」で修行中の青年が、皆さんに手紙を書いて送ります。

ビバ、多細胞生物。

 

今日のお昼、とても天気が良かったので、洗濯物を干しました。

一仕事やってやったぜと思っていたんですが、急に雷が鳴って土砂降りが降ってきまして、洗濯物を急いで取り込みました。

 

そして取り込み終わった途端に雨が止んで無茶苦茶晴れたので、私はなんらかの呪いにかかっているんだと思います。

 

 

 

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青空、ありがとう。

 

 

 

 

皆さんこんにちは。私です。

皆さんお元気でしょうか。私は元気です。

 

 

土砂降りに振られると思い出すことがあります。

以前、ブログ内でお話しした「大雨に歓喜して天に舞を捧げた件」も大雨に振られると思い出すんですが、もう日一つ思い出す出来事があります。

 

 

まだ私が人間になる前、単細胞生物から多細胞生物に進化するかしないかくらいの時期、つまり小学六年生の冬。

 

夕方の五時前くらいだったと思います。

いつも遊んでいる公園から家まで帰る途中、強い雨に降られました。

 

私は年中半袖短パン小僧でしたから、本来であればめちゃくちゃ寒かったはずですが、まだ単細胞生物だったことが幸いして、寒さを感じる機能がなかったのでしょう、自転車のハンドルを握る手が凍えて動かなくなるくらいで済んでいました。

 

寒さは感じなかったゾウリムシ(私)ですが、雨で背負ったリュクサックの中に入っているトレーディングカードがびしょびしょになるのは嫌だなあと思っていました。

 

そんな中、一緒に信号待ちをしていたNくん(彼も共に虫取りをしたり天に感謝の舞をした仲間の一人です。)が、無抵抗に土砂降りに打たれながら言います。

 

Nくん

「普通に寒い日と、雨が降ってる日、どっちが好き?」

 

 

寒さという概念がない当時の私には非常に難しい質問です。

個人的に雨はちょっと嫌でしたが、ゾウリムシは考えます。

 

(恐らくNくんは、今雨に降られてちょっと楽しい気分だから、こういう質問をしているんだ!!!それに確かNくんはトレーディングカード持ってないから、雨は嫌じゃないはず!!!だから雨の日が好きといえば会話が盛り上がるに違いない……!!!)

 

 

ゾウリムシはない知恵を振り絞り、そして本来ないはずの声帯を震わせて答えます。

 

 ゾウリムシ

「あ、雨の日かな!!!」

 

 

 

Nくん

「へー。俺は普通に寒い方がマシかな」

 

 

 

ゾウリムシ

「ああああ、そうだよね!!!???(混乱)」

 

ゾウリムシは土砂降りと混乱の中で、相手の心中を察することの難しさを学び、多細胞生物への道を歩むことになりました。

Nくんのおかげです。

ありがとう。

 

 

土砂降りに振られることは少なくなりましたが、相変わらず相手の心中を察することはうまくいかないことばかりです。

またNくんと信号待ちしながらお話して、進化していきたいところです。

 

 

それではまた来週。