かぼちゃの里から ~風雲かぼちゃの馬車~

「かぼちゃの里」で修行中の青年が、皆さんに手紙を書いて送ります。

友人に会った話。1

 

皆さんこんにちは。私です。

皆さんお元気でしょうか。私は元気でした。

 

 

 

 

元気でした。

 

決して元気ではないわけではないですが、元気ゲージが最大かと言われたら、簡単には肯けません。

元気ゲージが最大だと、皆さんご存知の通り、人間というのは全ての物事が興味深く見えて後先考えずに突っ込んでいくわけですが、そんなことは滅多にありません。

 

と言っても、

私も決して元気ゲージが最大だった経験がないわけではありません。

 

私の場合、いつ元気ゲージが最大だったかといえば、勿論それは人間になる前の微生物時代(小学生時代)です。

 

めちゃくちゃに元気でした。

何もかもが面白く感じて、色んなことをして色んな怪我をして、次の日には怪我が全快しているくらい元気でした。

 

本当にあの頃は元気だったなぁと思っていたら、先日私の微生物時代を知る友人と会う機会がありました。

 

 

 

非常に困った事態です。

 

 

 

もうこちらとしては戦々恐々です。

というのは、先方は私の微生物だった頃の記憶で止まっているわけで、私を微生物だと思って応対してくるはずなわけです。

 

しかし、

私も既にある程度人の形をした生物。

10年も人間界でもみくちゃにされましたから、流石に微生物だった頃の面影はありません。

 

ですから、

私は、友人が私の(微生物から突然人間になった)姿を見たショックで、失神してしまう可能性があります。

さらに、私の怪我の治癒力を信じていきなり殴りかかってこられる可能性もあります。

 

それが非常に怖い。

 

 

当日、

ドキドキしながら、約束の場所に向かいました。

一応いつ相手が爆発してもいいように、失神から相手の目を覚ます方法と、パンチの避け方は調べておきました。準備は万全。

 

何となく友人ぽい人が近づいて来ます。

 

私は恐怖で身体が硬直するばかり。

 

どんどん近づいてくる友人。

 

失神した時は相手の頭が地面に打ち付けられないように、相手の頭を守るイメージを持ちながら、恐る恐る目を合わせると、

 

 

友人「久しぶりー!!!あの頃からぜんぜん印象変わんないねー!!!」

 

 

私「おおおそうだよねーーー??!!!」

 

 

 

 

何も変わっていなかったようです。

 

 

 ビバ、微生物。

 

 

また次回、友人との話の続き。

 

 

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